光の反射・屈折

以前,反射の法則・屈折の法則の説明はしていますが,ここでは光に限定して,もう一度詳しく見ていきたいと思います。

(反射と屈折は,高校物理では光に関して問われることが多い!)

 

反射と屈折の法則があやふやな人は,まず復習してください!

www.yukimura-physics.com

問題ない人は先に進みましょう!

 

 

入射した光の挙動

ではさっそく,媒質1(空気)から媒質2(水)に向かって光を入射してみます(入射角i)。

f:id:ph-km86-ma:20190224084613p:plain

このとき,光はどのように進むでしょうか?

屈折する? それとも反射?

 

答えは,「両方起こる」です!

f:id:ph-km86-ma:20190224084810p:plain
また,光も波の一種(かなり特殊ではあるけれど)なので,他の波同様,反射の法則と屈折の法則に従います。

f:id:ph-km86-ma:20190224092215p:plain

うん,ここまでは特に目新しい話はナシ笑

 

 

絶対屈折率と相対屈折率

さて,屈折の法則の中には,媒質1に対する媒質2の屈折率,通称「相対屈折率」が含まれています。

“相対”屈折率があるのなら,“絶対”屈折率もあるのかな?と思った人は正解。

光に関する考察をするとき,真空中を進む光を基準にすることが多いですが,屈折率もその例に漏れません。

すなわち,真空に対する媒質の屈折率のことを「絶対屈折率」といいます。

(※ 今後,単に「屈折率」といったら,絶対屈折率のこと。)

 

相対屈折率は,「水に対するガラスの屈折率」のように,入射側と屈折側の2つの媒質がないと求められません。

それに対して絶対屈折率は,媒質単独で求めることが可能。

例えば,「水の屈折率」というような感じです。

f:id:ph-km86-ma:20190224110150p:plain
媒質の絶対屈折率がわかれば,そこから相対屈折率を求めることも可能です!

f:id:ph-km86-ma:20190224111919p:plain

この関係を用いて,屈折の法則も絶対屈折率で書き換えてみましょう!

f:id:ph-km86-ma:20190224162256p:plain
問題集を見ると気づくと思いますが,屈折の問題はそのほとんどが光の屈折です。

そして,光の屈折では絶対屈折率を用いて計算することがほとんどです。

つまり,出番が多いのは圧倒的に絶対屈折率ver.になります!!

 

ではここで簡単な問題。

問:絶対屈折率ver.のほうが大事なのに,なぜ以前の記事で相対屈折率ver.を先にやったのか。そしてその記事ではなぜ絶対屈折率に触れなかったのか。その理由を考えよ。

 

そんなの書いた本人にしかわからないだろ!なんて言わないでください笑

これまでの話が理解できていればわかるはず。

答えはこのすぐ下にありますが,スクロールする前にぜひ自分で考えてみてください。

 

…わかりましたか?

答えは,「ふつうの波は真空中を伝わることができない(必ず媒質が必要)から」です!

真空を伝わらないので,そもそも絶対屈折率を求めること自体不可能。

「真空を基準にする」というのは,媒質を必要としない光だからこそできる芸当なので,光の分野じゃないと絶対屈折率は説明できないのです。

 

例題 〜ものの見え方〜

ひとつ例題をやっておきましょう。

f:id:ph-km86-ma:20190224173613p:plain

(コインから出た光は水面で一部屈折,一部反射しますが,上の図のように反射光は省略して図を書くことがほとんどです。)


これはよく見るタイプの問題ですが, 屈折の法則だけでなく,「ものの見え方」について理解していないと解くのは難しいと思います。

というわけで,まずは屈折と見え方の関係について確認しておきましょう。

 

物質から出た光(物質で反射した光)が目に入ることで,我々は「そこに物質がある」と認識します。

肝心なのは,脳は「光は直進するもの」と思いこんでいることです!

f:id:ph-km86-ma:20190224171953p:plain
これを踏まえた上で,先ほどの例題を考えてみてください。

 

答えはこの下に載せておきます。

 

f:id:ph-km86-ma:20190224175147p:plain

f:id:ph-km86-ma:20190224175159p:plain

近似式の扱いにも徐々に慣れていきましょうね!

 

おまけ 〜屈折の法則の覚え方〜

個人的にですが,屈折の法則(絶対屈折率ver.)って,ちょっと間違えやすいと思うんですよ!

f:id:ph-km86-ma:20190224200731p:plain
屈折の法則の表記には改善の余地があると思っています。

具体的には,

改善点①:計算するときは4つある分数のうち2つを選んで,◯=△という形で使うので,4つの分数すべてをイコールでつなぐ必要はない。

改善点②:4つある分数の出番は対等ではなく,実際に問題を解くときは屈折率の出番が多い。

改善点③:計算するとき分母をはらうので,そもそも分数の形にしておく意味がない。

の3つです。

それを踏まえて,こんなふうにしてみました!

f:id:ph-km86-ma:20190224201132p:plain
このほうが覚えやすくないですか!

この形で覚えておくことを強くオススメします。

 

今回のまとめノート

f:id:ph-km86-ma:20190224210207p:plain

次回予告

次回は「全反射」という現象について詳しく解説していきます!

今回の内容と密接に関連しているので,よく復習しておいてください。

www.yukimura-physics.com