力学

力の3要素

加速度運動を一通り終えて,今回から力についてです。 いまやっている分野がそもそも “力” 学ですから,いよいよその主役の登場!

中学校までの理科でもいろいろな力が登場していました。 重力や摩擦力,垂直抗力などなど…。 このように力にはいろいろな種類がありますが,そもそも「力」とは一体何なのでしょうか?

物理における力

力という言葉は日常でもよく使いますが,その意味はまちまちです。

「君は力持ちだね」といった場合には筋力を指しているし,「君は英語の力があるね」なら,それは能力を指しています。 しかし重力や摩擦力が,筋力でも能力でもないことは明らかです。

物理では,
① 物体を変形させる原因となるもの
② 物体の運動状態を変える原因となるもの
を「力」と呼ぶ,と定義されています。
物理ではあらゆるところに力という言葉が登場します。 日常の感覚でなんとなく捉えるのではなく,定義は常に言えるようにしておきましょう。

さて,上で挙げた定義のうち,高校物理でよく用いるのは②のほう。 運動の状態を変えるというのは要するに,速度を変化させたり,向きを変化させるということです。 ①は複雑になることが多いので高校ではほぼ扱いません。


力の表し方

最後に力の表し方について復習。
力は向きをもつ量なので,矢印で表します。 力を語る上で大切なのは「大きさ・向き・作用点」です。 これらを力の3要素といい,矢印の「長さ・向き・始点」に相当します。
また,力を表す矢印が乗っている直線のことを,その力の作用線といいます。

まとめノートで確認しましょう!

今回のまとめノート


時間に余裕がある人は,ぜひ問題演習にもチャレンジしてみてください! より一層理解が深まります。

【演習】力の3要素力の3要素に関する演習問題にチャレンジ!...

次回予告

次回からは数回に分けて,物理によく登場する力を勉強しましょう!

重力「100gの物体にはたらく重力の大きさはおよそ1N」これは中学校の理科の教科書に書いてある1文です。“およそ1N”?じゃあ正確には何Nなの?...
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