空気抵抗

これまで扱った物体の運動では,摩擦は考えることはあっても,空気抵抗は一切考えてきませんでした。

本格的にやるのはさすがにちょっと難しいですが,空気抵抗の話にまったく触れないのもアレなので,補講という形で扱っておきましょう。

 

 

もし空気抵抗がなければ

空気抵抗がまったくない世界に雨が降ったらどうなるでしょう?

雲の高さが1000mだとして計算してみると…

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これは速すぎィ!

こんなんじゃ雨の日は外に出れないですね…

でも安心してください。 空気が存在する我々の世界では雨滴は空気抵抗を受けて減速するので,地表付近での速さは10m/sほどしかありません。

うーん,いつもは無視してるけど,実際に数値で比較すると空気抵抗って結構デカいですよね…(^_^;)

 

 

終端速度

空気抵抗がある場合の,雨滴のv-tグラフは次のようになります。

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この終端速度を求めてみましょう。

雨滴が受ける空気抵抗の大きさが速度に比例することと,雨滴が最終的に終端速度で等速直線運動していることを合わせて考えると,

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おや? この答えは興味深いですねぇ。

空気抵抗がない落下運動では,運動と物体の質量は無関係だったのに,空気抵抗を受けたときの終端速度は質量に比例しています!!

 

空気抵抗の難しさ

とりあえず計算してみたけれど,空気抵抗は実際はそれほど単純ではありません。

まず,「空気抵抗は速さに比例する」と書きましたが,それは物体が変形しない球体で,かつ速さがそんなに大きくないとき限定です。

空気をはじめとして,流体から受ける抵抗力の大きさは,物体の形状や速度に依存して変化します。

高校物理で空気抵抗の存在感がないのは(空気だけに),こんな感じで複雑すぎるため。

よって,この記事でもこれ以上の深入りは避けます。

(簡単な説明しかしていないので,今回のまとめノートはありません。)