状態変化のまとめ

定積,定圧,等温,断熱と,ここまで様々な気体の状態変化を扱ってきましたが,最後にそれらをまとめておきたいと思います。

 

 

理想気体の状態変化と熱力学第1法則

これまでにさんざん言ってきましたが,気体の状態変化を扱う上で軸となるのは,熱力学第1法則です。

そこで,今回のまとめも熱力学第1法則を軸にしていきます。

f:id:ph-km86-ma:20190519174759p:plain
各状態変化について,この表を完成させるのが今回の目標。

ではさっそくわかるところから表を埋めていきましょう!

 

 

手順① 0が入るところを探す

真っ先に埋められるのは,「0」が入るところ。

f:id:ph-km86-ma:20190519174850p:plain

これで手順①はOK。

 

手順② 公式の利用

次に,状態変化の特性が利用できる部分を埋めます。

該当するのは定圧変化での気体のする仕事や,定圧・定積モル比熱。

これらは公式として覚えているはずなので,そのまま表に入れちゃいましょう!

f:id:ph-km86-ma:20190519175041p:plain
ハイ,手順②終了。

 

手順③ ⊿ Uを求める

次に⊿ Uを埋めていくのですが,早とちりして間違えないようにしましょう。

f:id:ph-km86-ma:20190519175233p:plain

今回は理想気体についてまとめていますが,単原子分子理想気体とは一言も言っていません!

よって別の方法で⊿ Uを求めます。 注目すべきは定積変化の行。

QWがすでに埋まっているので,熱力学第1法則を適用して⊿ Uが求められます!

f:id:ph-km86-ma:20190519175456p:plain

これで内部エネルギーの式が判明しました。

さて,内部エネルギーというのは気体分子の運動エネルギーの総和なので,定積変化だろうが定圧変化だろうが断熱変化だろうが,求め方は変わらないはず!

よって,表はここまで埋めることができます ↓

f:id:ph-km86-ma:20190519193154p:plain
うーん,だいぶ埋まってきました!

 

 

手順④ 第1法則を用いて残りの空欄を埋める

あとはまたQ = ⊿ U + Wの関係を使うだけ。

最終的に表はこのような姿になります。

f:id:ph-km86-ma:20190519175724p:plain
この表は丸暗記はしないでください。それは無意味。

丸暗記ではなく,いまやった手順に沿ってこの表をいつでも作れるようにしておくこと。

それができるようになれば,どんな状態変化の問題が来てもその場で対応できるはず!

 

マイヤーの関係式

ところで,定圧変化の行は手順③が終わった時点ですべて埋まっていたので,この行にはまだ熱力学第1法則を使っていません。

表は完成したけど,試しに熱力学第1法則を用いてみましょう!

f:id:ph-km86-ma:20190519145824p:plain

面白いことに定積モル比熱と定圧モル比熱の関係式が出てきました!

これはマイヤーの関係式と呼ばれています。

単原子分子理想気体の定積モル比熱と定圧モル比熱の値は前回すでに求めているので,マイヤーの関係式が本当に成り立っているのか確かめてみましょう。

f:id:ph-km86-ma:20190519180352p:plain

単原子分子理想気体と二原子分子理想気体ではモル比熱の値が異なりますが,イヤーの関係式は問題なく成り立ちます。

(二原子分子のモル比熱の値を覚える必要はナシ。)

 

今回のまとめノート

f:id:ph-km86-ma:20190519201630p:plain

さっきも言いましたが,このまとめの表は覚えるものではありません。

空白の状態から自力で書けるようにしましょう。

 

今回の記事で熱分野はすべて終了。

ここまで読んでくださり,ありがとうございます。

熱分野を苦手とする人は多いですが,私の書いた記事が少しでも助けになっていれば幸いです。

よく復習し,次のステップへ進んでください!