教員の志望理由「人に教えるのが好き」は最悪??

現役高校教員のユキムラです。

私は自分が教員に向いていると思ったことは一度もありません(そもそもなりたくなかった)が,これまで,「こいつ俺より教員に向いてないな」と思う人に何人か出会ってきました。

その人たちに共通していることは「自分は人に教えるのが好きだから教員になりました」と言っていること。

一見すると教員に最も適しているように思えますよね?

実際,それで立派に教員を務めている人もいます。

 

しかし,このタイプの人が,最悪の教員になる可能性を秘めているのもまた事実。

今回は「教えるのが好き」タイプの人が陥りやすい症例について解説しましょう!

 

 

① とにかく教えたがる症候群

教えるのが好きだから教員になったという人はどうも,「教員の仕事=勉強を教える仕事」だと思っているようですが,私はちょっと違うと思います。

というのは,勉強というのは人から教わっただけでは決して身につかないからです。

 

「教員の仕事=生徒に学びを与える仕事」です。

勉強を教えるのはその一部でしかなくて,興味をもたせる,やる気を出させる,考えさせる,勉強の仕方を教える,そういうことまで含めて教員の仕事です。

これを達成するためには,「あえて教えない」という手段も十分にありえるし,ベテランの先生ほどこの手段を駆使します。

 

ところが,教えるのが好きな人はとにかく「教えたがり」が多いので,生徒が疑問に思う前に答えを与えてしまいがちです。

学びの機会を先生自ら摘み取っているわけで,これではいい教員とは言えません。

 

 

② できない生徒の気持ちが分からない症候群 

教えるのが好きな人は,小学生の頃から勉強ができて,周りの友達に教えていた人が多いです。

まぁ,要するに優秀なんです。

 

で,そういう人は優秀な高校に進学します。

ここでも彼らはできない人に教える側にまわり,そいつの点数を上げてやり,そこで決定的に「自分は教えるのが得意!」と豪語する勘違いマンが誕生します。

(しかしよく考えれば,そのできない生徒だって,同じ高校に入ってるわけだから,元はそれなりに優秀で,理解力もあるはずです。)

 

で,この勘違いマンが学校の教員になるとどうなるか。

一般の高校の生徒の学力に低さに愕然とします。

そんで「何でこいつら,この説明でわからないんだ」と嘆きます。

 

見てきたようなことを言う,と思うかもしれませんが,私の勤務校に去年新卒で入った先生が正にこのタイプで,無事1年で退職したんですよね(^o^;

 

③ 自分の知識をひけらかしたい症候群 

理系科目と歴史科目の先生によく見られる症例です笑

あとは塾でバイトしてる大学生も顕著。

生徒の興味とか学力とかに応じて,雑談程度で「こういうのもあるんだよ」と紹介するのは一向に構わないんですが,「教科書にはこう書いてあるけど厳密に言うと…」とか,そんなんいらないですw

 

たしかに物理の教科書を見ると,「けっこうおおざっぱに説明してるな」という部分は多いです。

多いですが,我々の仕事は厳密性の補完ではなく,なぜ教科書がそういう説明の仕方を選んだのか,その真意を汲み取って授業をすることです。

「本当は微分を使って〜」とかアウト中のアウトです。

 

教員志望の方へ

いろいろ書きましたが,「教えるのが好きな人は教員向かないからやめとけ」と言いたいのではありません。

上に挙げた陥りやすいミスにさえ気をつければ,むしろすごくいい教員になれる素質をもっています。

夢に向かってぜひ頑張ってください!!