オームの法則の使い方

電気回路の問題を解くときに,まずはじめに思い浮かべる「オームの法則」。

法則の中身は前回の記事で説明しましたが,「式は言えるけど,問題が解けない…」 という人,いますよね??(実は私もその一人でした…笑)

 

そんな人のために,今回は具体的な問題を使って,オームの法則をどう適用すればいいのかをレクチャーします!

 

 

例題をやってみよう

扱う問題はコレ↓

【問】 以下に示す回路について,次の問に答えよ。 

(1)Bを流れる電流は何Aか。

(2)AB間の電圧を求めよ。

(3)BC間の電圧を求めよ。

(4)抵抗2を流れる電流の大きさを求めよ。

(5)抵抗3は何Ωか。

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まずは自力でできるところまでやってみてください!

解答の前に回路の問題を解く上でのヒントを以下にまとめるので,参考にしてみてください。↓ ↓ ↓

 

電気回路における原則

さて,電気回路の原則をいくつかおさらいします。

「そんなのわかってるよ!」という項目もあると思いますが,苦手な人は思いもよらないところでつまづいていたりするので,イチから説明。

電気回路の原則は3つ。電流,電圧,抵抗に関するものです。

 

原則①:回路を流れる電流の量は増えたり減ったりしない。

ときどき「抵抗を通ると電流は減る」と思っている人を見かけますが,それは間違いです。

抵抗のイメージは「通りにくい道」ですが,「通れない道」ではありません!

通りにくいけれど,最終的に電流は全て通り抜けてくるので,電流は抵抗を通る前と後で変化しません。

並列回路のように,途中で枝分かれしている場合もありますが,枝分かれした先での電流の合計は,分かれる前と同じです。 

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原則②:電源で上がる電圧と,抵抗で下がる電圧は等しい。 

これは電圧の記事↓で説明しているので省略します。

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原則③:抵抗の数だけオームの法則を用いる。(簡単な問題は除く)

これも勘違いしている人が多いですが,オームの法則というのは 回路全体に適用される法則ではなくて,「1つの抵抗について成り立つ法則」です。

だから,回路の中に複数抵抗がある場合は,それぞれに対してオームの法則が使えるのです。 

今回の問題は抵抗が3個あるので,オームの法則は3回使うんだ,と思って問題に取り組みましょう。

 

 

 

解答・解説

それでは問題の解答です↓

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苦手な人がつまづく最初のポイントは(3)ではないでしょうか。

問題の回路を「すべり台」でイメージしてみましょう。 

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よく「直列=電流が一定,並列=電圧が一定」と覚えている人がいますが,丸暗記では応用が効かないので,回路をイメージできるようにしましょう!

 

今回の回路のポイントは,すべり台を2回に分けて降りている点です。

まずはAからBまで降り,その後BからCまで降りています。

BからCに行くのに,すべり台が2つ(抵抗2と3)あるのもポイントです。

(3)が解けなかった人は,すべり台のイメージを頭に入れた上で,模範解答をしっかり読んで理解してください!

 

それから(4)のオームの法則を使うところで,電源の電圧12Vをオームの法則のVに代入して計算してしまった人もいるのではないでしょうか?

オームの法則のVに代入するのは,「その抵抗で “下がった” 電圧」ですよ!

何度も言いますが,電源の電圧はまったく関係ありません!!

間違えないようにしましょう。

 

回路のイメージが頭に浮かぶようになれば,あとは原則①〜③を用いてどんな問題も解けます! 

ぜひ手元の問題集を開いていろんな問題に挑戦してみてください!!

 

次回予告

次回は抵抗に電流が流れると熱が発生する現象について見ていきましょう!

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