理学部?それとも工学部? 理学部出身者が教える「選ぶ基準」

高校生・受験生のみなさん!!

志望校は決まりましたか?

すでに将来やりたいことが決まっていて,そのためにこの大学で学びたい!という人はいいですが,漠然とした将来像しかもっていないと,「あ!あの大学いいなー,お!こっちも捨てがたいぞ!」となってしまって,なかなか決まらないものです。

まぁ,迷ってる時期が一番楽しかったりするんですけどねー笑

かくいう私も高校時代,物理を勉強したいと思ってはいたものの,なかなか志望校は決まりませんでした。

 

ところで,理系の人の中には,別の理由で志望校がなかなか決められない!という人がいると思います。 

そう! そこの理学部が気になっているアナタのことですよ。

俗に言う,「理学部 or 工学部問題」ですね。

これは昔っから根強い問題です。

はじめから工学部で決めている人はおそらく悩まないと思うんですが,理学部への進学を考えると,一度は立ちはだかる壁じゃないでしょうか?

人によってはかなり悩む人もいますので,理学部出身の私が考える「選ぶ基準」をお教えしたいと思います。

 

 

そもそも何が違うの? 

まずはここから説明しましょう。

例えば物理を学びたいとすると,理学部でも工学部でもどちらでも学ぶことが出来ます。

理学部だと物理学科,工学部だと応用物理学科とか多少の違いはあれ,そんな住み分けになっています。何が違うのかといえば,

 

理学部 … 原理・法則について深く学ぶ。なぜそれが成り立つのか,またそこからどのような現象が現れるのか。

あるいは逆に未知の現象に対して,その現象はどのようなメカニズムで発生しているのかの解明。

 

工学部 … 既知の法則を活用し,応用を目指す。

     (スミマセン,あまり詳しくないですw)

 

近年のノーベル賞で言うと,ニュートリノの質量解明は理学分野。

青色LEDは工学分野になります。 

 

とまぁ,この辺の説明は聞き飽きてると思います。

私がこれまで聞いた中で個人的に一番わかり易いと思った説明がコチラ↓

 

理学部…今は役に立たないが,100年後役に立つ(かもしれない)研究をする。

工学部…今すぐ役に立つ研究をしているが,100年後にはなくなっている。

 

うーん、なんか工学系の人に怒られそうだ(笑)

でも,工学部は誰が何と言おうと実際に役立ってるから文句は言えない。

 

問題は理学部。たとえばニュートリノの質量だって,何か生活の役に立つかというと特に役に立ちません。 現状では。

例えば産業革命の時代には,蒸気機関の研究こそが人類の役に立つ研究で,電気の研究は役に立たないと思われていました。

それが今の我々の生活はどうでしょう。電気を中心にした生活です。

また,電子が発見されたり,一般相対性理論が発表された時だって,まさかテレビの発明やGPSの発明につながるなんて誰も考えませんでした。

どんな知識が,いつ,どこで役に立つかは分からない。理学部の研究とはそういうものなのです。

勉強しているときに,「これって何の役に立つんだろう?」と思った人は 工学部向きかもしれません。

「何の役に立つかはわからないけど,知らないことを知るのは楽しい!」と思える人は確実に理学部向きですね♪

 

 

 就職はどうなの?

「理学部に行きたい!」と言うと,親や担任から言われるのが就職のこと。

どうも工学部の方が就職面では有利,みたいなイメージがあるみたいですが,私の周りを見た感じだと大差はないように思います。

 

ただし! 大学で学んだことを活かしやすいのは間違いなく工学部でしょう。

理学部で学んだことをフルに活かしたいなら研究職。

ある程度活かせるかな?というのが学校の教員,もしくは教育・科学系の出版社とか。

研究職というのが,また狭き門です。

目指すならそれなりの覚悟が必要。

化学系なら企業の研究職もあると思うけど,物理とかはちょっと…

  

理学部はどういう人に向いてる?

少しきつい言い方かもしれませんが,敢えて言わせてもらいます。 親や担任に「理学部より工学部の方がいいんじゃないのか?」と言われて悩むようなら理学部は向いてません。

また就職など将来のことを心配している人も向いていないでしょう。

 

理学部はとにかくその分野が好きで,将来のことを考えるよりも,その学問を追求したい!という意欲のある人でないとやっていくのは大変です。

極論ですが,「誰に何と言われようと自分は理学部で勉強・研究がしたい!将来はなるようになる!」ぐらいの意気込みがほしいです。

 

そうそう,それと「数学が好きだから数学科」とか「生物が得意だから生物学科」みたいな決め方は絶対にやらない方がいいです。

その理由で入って後悔している人を何人も見かけました。

 

よく大学では,「生物は化学に,化学は物理に,物理は数学に,数学は哲学になる」と言われますが,本当にその通りです。

生物は分子生物学をやったり,化学は結合や反応を物理法則で理解したり,物理は微積分やベクトル,その他高度な数学を用いて法則を記述したりします。

数学は計算よりも論理が中心になります。

 

よって,高校まで仮に得意分野であったとしても,それだけでは歯が立ちません。

やはり,熱意が大事!

もし得意分野を活かしたいならそれこそ他の選択肢を考えるべきです。

物理が得意なら工学部で大いに役立つし,化学なら工学の他に薬学部でもいい。

生物が得意なら農学部や医学部とかもありだし,数学が得意ならそれこそ何でもいける。

工学でも,コンピュータ関連でも,経済学でも。

自分の興味・関心が本当にそこにあるのかを今一度考えてみてください。

 

あと,「ものづくりが苦手だから自分は工学部向きじゃないかなー」という人もたまに見かけますね。

そんな人には,「工学≠工業」とだけ言っておきます。

ごちゃまぜにしていませんか?

 

言葉のイメージだけで学部を選ぶのは本当にキケンです!

ホームページなどを見て,よく調べてくださいね!

 

さて,とりあえず思いつくままに書き並べてみました。

(書き漏らしがありそうなので,その時はまた追記します)

 

とりあえず厳しめのことを書きましたが,本当に数学・理科が好きなら,これほどワクワクする学問はないと思います。

この記事を読んでもまだ理学部に来たいという方は是非挑戦してみてください。

その際は、当該科目に青春を捧げる覚悟でお越しくださいね(笑)